2017/01/06発行 2017 WINTER掲載記事

上昇志向のビジネス英語 第四回

国際的なビジネスシーンで絶対不可欠な英語力。英語がうまくできないことでコンプレックスになることも多いが、逆を言えば、英語力がアップすることで自信が付き、仕事のバネになる。第4回は、反対意見を述べるときの効果的な切り出し方、フレーズについて、ビジネス英語教育の専門校、アイベックのトロイ・エイクリー先生にアドバイスしてもらった。

反対意見の表明は
段階的かつ丁寧に

会議やビジネスの交渉現場で反対意見を述べるのは、たとえそれが日本語であったとしても非常に難しい。相手の意見を否定しながらも尊重しているというニュアンスを伝える必要があるし、また、ただ反対意見を述べるだけでなく、それを相手に理解・納得してもらうという目的も果たさなければならない。それが英語となるとさらにハードルは高くなる。エイクリー先生は、英語では、段階的かつ論理的に自分の意見に導いていくと良いと言う。

「まず、“I see your point but…”“You have a good point there but…”“You’re right but…”といった表現で、あなたが相手に同意してはいないということを丁寧に伝え、次に“What about…?”や“Have you considered…?”というような疑問形を使って、相手に『別の考えもあるのではないか』と示唆します。もし、もっと明確に反対の意を示したいときは、“I’m not sure I agree with you.”“I don’t really agree with that.”“I don’t think that’s exactly right.”といった表現、またはもっと強く“I disagree.”という表現を使います」とエイクリー先生。

ここで注意しなければいけないのは“wrong”という単語を使わないこと。また、相手の言っていることには何のメリットもないと思わせるような言い方をしないように気を付ける必要がある。

「もし、相手がどうしてもあなたの意見を理解してくれていないようなら、“WhatI’m really trying to say is…”“I think you might have misunderstood me. My point is…”という表現を用いることもできます。ただ、このような表現を何回も繰り返すと、相手の気分を害することにもなりかねません」と注意。

危険をはらむ「攻め」の説得法

丁寧に、やんわりと、そしてじわじわと相手を自分の意見の方に導くのとは違い、敢えて攻撃的なテクニックを使うこともある。例えば相手がまだ言い終わらないうちにかぶせ気味にこちらの意見を切り出したり、声のトーンを上げたりといったテクだ。日米間のビジネスシーンに精通するエイクリー先生も、アメリカ人は日本人の礼儀正しさを逆手に取り、わざとタフな交渉スタイルを使って優位に立とうとすることがああると言う。その際はこちらも負けずにアグレッシブになってもよいが、反対意見を主張しようとするあまり普段の自分の発言スタイルを下手に変えるのは良くないと先生は指摘する。つまり、自分が日本語で伝えたいと思っていることを冷静に、正確な英語で言い表すことがポイントだ。

最後に、議論がいかにヒートアップしても、いずれは終わらせる必要がある。議論をスムーズに終了させる表現にはどんなものがあるだろうか。

「“Well, let’s move on to something else.”“I still don’t agree with you, but we can return to this point later.”“It seems like we can’t agree on this.”というような表現を使えば、まだ納得はいっていないものの、この時点で議論を終わらせて次に進むことができますよ」とエイクリー先生。

今回紹介したフレーズは、あくまでも反対意見があるときに議論をスムーズに進めるためのもの。やはり自分の意見をしっかり持ち、相手の意見もきちんと聞いて議論上手に、そしてビジネス力アップを目指そう。

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I see your point, but have you considered the cost of your plan?
(おっしゃることは分かりますが、その計画にかかる経費については考慮しましたか)

You are right, but I don’t really agree with that.

(その通りなんですが、私はその考えに必ずしも賛成ではありません)

That’s a good point, but I’m not sure I agree with you. I don’t think we have enough money in the budget to follow your suggestion.
(ご指摘は最もなのですが、にわかには同意しかねます。あなたのご提案を実行するための十分な予算がないんじゃないかと思います)

 

取材協力・監修
トロイ・エイクリー先生
政治学/哲学学士。ウェストバージニア大学卒業後、メリルリンチ社、ニューヨークタイムズ社、リッツ・カールトン・ホテルなどに勤務。現在、アイベックの英語講師としてビジネスセミナーや「米国文化理解」レクチャー、「米国トピック議論」コース(ビジネス・政治・文化)を担当。脚本家としても活躍。


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